aori-project.com - 煽プロジェクト|木象嵌 内田定次

Description: 煽プロジェクトとは、記憶から消えてしまいそうな地域のすぐれた技や智恵を記録し、次世代に残し伝えていく活動です。

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 小田原市を中心とした地域では、明治より昭和にかけて栄えた刺繍産業があった。上田氏は縫箔を家業とする家に生まれ、16歳頃から本格的に家業を手伝うようになった。  昭和30年代には仕事もほとんど無くなり、産業が衰退していく中、一人、縫箔の技を守りながらその作品を芸術の域にまで持ち上げた。上田氏に刺繍にかけるその思いをうかがってみた。

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 箱根・小田原の木工と聞けば、寄木細工と答える人がほとんどだが、もう一つ木象嵌という細工がある。制作工程はそれぞれ違うが、特徴として寄木は直線的な幾何学模様に対し、木象嵌は別名木画とも呼ばれるくらい絵画的である。まずは、少し木象嵌の歴史を学んでみよう。  象嵌そのものは遠くシリアが発祥の地といわれ、シルクロードを経由して、飛鳥時代に日本に伝わったとされている。木象嵌は江戸時代からの指物の一つとして、手彫りによる彫り込み象嵌という技法が伝わってきたが、明治25年ごろ、箱根湯本の白川洗石氏によって、糸鋸(いとのこ)ミシンを用いた挽き抜き象嵌技法が開発され、また、明治40年ごろには、特殊な大鉋(おおがんな)を使って種板を何枚にもスライスする、量産方法が完成した。その後も木象嵌師達によって、染料で木を染める染木やボカシなど、様々な工夫や改善がなされてきた。 制作工程は、絵を作りそれに合わせた木を選ぶ。絵を地板に写す。糸鋸の歯を絵に合わせて何本も作る。くり抜く地板と嵌め込む板を2枚重ねて同時に挽き抜く。接着剤をつけて嵌め込む。種板(嵌め込んだ板)を大鉋で薄くスライスする。ズク(薄くスライスしたもの)をアイロンで伸ばし、