georgiafilmfes.jp - 『ジョージア映画祭2024』公式サイト

Description: 自由、夢、人間 ─ 映画の王国ジョージアから

映画祭 (58) ジョージア (4) グルジア (4)

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わたしは1974年12月から2019年2月まで、およそ44年間、東京の岩波ホールで世界の映画を紹介する仕事に携わってきた。入社の日に突然映写技師を命じられ、それに反発し、辞表を出そうとして引き留められたことを懐かしく思い出す。電気関係が苦手だったわたしは映写機を扱う自信がなかったからだ。しかし、今にして映写を担当したことは貴重な経験だったと思う。「映画は20世紀の芸術だった」と過去形で語る方がいたが、わたしも近頃は、そうかもしれないと考える。映画は映画館の暗闇で見るものという基本的な考えは、コロナ禍のなかで急速に崩れている。プリント(フィルム)は、デジタル化が進んだ今日では見る機会さえない。わたしもご多分にもれずデジタルよりプリントの映像の方が遥かに好きだ。

この場では岩波ホールを定年退職後に、準備を重ねてきた「ジョージア映画祭2022」(2022年1月29日~2月25日、東京・岩波ホールにて、全国順次開催予定)について記したい。岩波ホールに在職中、わたしは56カ国、250本以上の映画の日本公開に関わったことになるが、なかでもとりわけジョージア(グルジア)の映画の紹介には積極的だった。『ピロスマニ』『落葉』『エリソ』『26人のコミッサール』『インタビュアー』『若き作曲家の旅』『青い山』『田園詩』『祈り』『希望の樹』『懺悔』『とうもろこしの島』『みかんの丘』『花咲くころ』『汽車はふたたび故郷へ』『皆さま、ごきげんよう』『葡萄畑に帰ろう』「ジョージア映画祭2018」、退職してからの『聖なる泉の少女』等、精一杯、情熱的に取り組んできた。