nuemura.com - 保険アナリスト植村信保のブログ

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アジア生命保険振興センター( OLIS )が4年ぶりに開催した海外セミナーの講師を務めるため、8月下旬に台湾を訪問しました。 OLISは私が生まれた1967年から国内外での保険セミナーなどを通じてアジア諸国の生命保険事業の発展に尽くしてきた財団です。台湾をはじめ、各国の生命保険会社の経営陣や監督官庁にはOLISセミナーの卒業生が数多くいます。今回の台湾でも、セミナー後の懇親会には大手生保の経営トップが何人も集まりました。翌日には保険行政の責任者との意見交換を行ったのですが、彼女もOLIS東京セミナーの卒業生でした。こうした人的つながりはOLISの長年にわたる継続的な取り組みの賜物であり、日本の貴重な財産ではないかと思います。

セミナーの演題は「日本の生命保険業の最近の動向」ということで、午前中に日本の生命保険市場の動向として「主力商品の変化」「歴史的低金利の影響」「新型コロナ感染症への対応」を、午後に保険規制の動向と生命保険業界の対応として「これまでの経緯」「ソルベンシー規制の見直し」をお話ししました。

台湾では海外金利の上昇で外貨建て保険の人気が高まっており、利率の低い台湾元建て保険を解約して外貨建て保険に乗り換える動きが目立つそうで、「解約⇒新規」という動きは日本の銀行窓販と似ています。 また、台湾では2026年からIFRS17号(=保険契約の国際会計基準)とICS(=経済価値ベースのソルベンシー規制)が同時に入るとのことで、日本の規制動向にも非常に関心があった模様です。午後の質疑応答は30分以上に及びました。