免疫抑制薬、抗てんかん薬、抗菌薬、循環器薬に関するTDM標準化ガイドラインが刊行され、各種疾患治療においてTDMを実施する際の標準手順および目標指標値が明らかになりました。しかしながら、薬物血中濃度測定は検査施設間あるいは検査方法間で測定値のズレを生じるため、同一検体を全国の検査施設で分析して施設間・検査方法間の差異を調査し、その結果を各検査施設へ還元する外部精度管理(コントロールサーベイ)活動が必須となります。それによりTDMに基づく個別化投薬の品質が保証されます。
医療法等の一部を改正する法律(平成29年法律第57号)が平成30年12月1日に施行され、検体検査の精度の確保の方法が求められるとともに、検体検査の分類が見直され血中薬物濃度検査(TDM)が明記されました。
一般社団法人TDM品質管理機構は中立的な第三者機関として、主に保険適応されている特定薬剤治療管理料対象薬を中心に5疾患群28薬剤のTDMコントロールサーベイ事業(外部精度管理活動)を担います。血中薬物濃度検査の精度について全国調査を行い、その結果を参加施設や学会等に報告することによって、日本の医療におけるTDM品質の均てん化・維持・向上を図ります。