Description: 高齢者の慢性期の医療・看取りケアと日常生活の介護を同時に受けられる施設として新設され、注目を浴びている「介護医療院」について紹介します。必要な医療ケアを受けながら介護保険施設として生活の場でもある介護医療院のメリットなどを解説します。
介護療養型医療施設の廃止の後、新設されたのが介護医療院です。介護医療院は、「長期療養のための医療」と「生活上の介護」を必要としている高齢者の方のための施設なので、介護はもちろん医療ケアおよびターミナルケアも受けることができます。「医療ケアを受けられる介護施設」なので、病院よりも生活スペースは広くとられています。高齢者にとってさまざまな面で安心できる施設として注目されています。
介護療養型医療施設とは、介護ケアだけでなく医療ケアも必要としている高齢者が生活するための施設です。しかし、介護療養型医療施設に入所している高齢者の多くは医療ケアを必要としていない状態で、本来利用すべき高齢者が利用できず入所が極めて困難な状況になってしまいました。このことを問題視した国は、介護療養型医療施設の廃止を決定しました。介護療養型医療施設に代わって新設されるのが、介護医療院という療養施設です。
2018年4月から新たに設置されることとなった介護医療院は、介護療養型医療施設の代わりとして新たな受け皿となるのでしょうか。介護医療院の概要について理解し、メリット・デメリットを比較してみましょう。全国的に見ると介護医療院の普及にはばらつきがあり、大都市圏ほど普及しないという問題があります。介護医療院がこれまでにない新たな形を示していくためには、介護医療院の今とこれからについてしっかりと理解する必要があるでしょう。