Description: 映画『とりつくしま』公式サイト
本歌取りだ、と思った。 元の歌の一部を受け継ぎながら、さらに展開を加える和歌の技法である。 『とりつくしま』という原作の卓抜なアイデアを活用しつつ、映像には新しいリアルと味わいが息づいていた。 死を扱いながらも、温かくユーモアのある世界。 とりつく側の視点をこんなふうに描くのかという驚きとともに、残された側にも踏みこんでいるところが魅力だった。 見送ったばかりの父を思うとき、笑顔になれたことにも感謝している。 たぶん私ではなく、母の何かにとりついていることだろう。
本歌取りだ、と思った。 元の歌の一部を受け継ぎながら、さらに展開を加える和歌の技法である。 『とりつくしま』という原作の卓抜なアイデアを活用しつつ、 映像には新しいリアルと味わいが息づいていた。 死を扱いながらも、温かくユーモアのある世界。 とりつく側の視点をこんなふうに描くのかという驚きとともに、 残された側にも踏みこんでいるところが魅力だった。 見送ったばかりの父を思うとき、笑顔になれたことにも感謝している。 たぶん私ではなく、母の何かにとりついていることだろう。
世界はこんなにも切なくて温かい。 私たちが住んでいるのはこういう世界なのだから、明日も生きられる。 死んでも生きられる、と思いました。 そして、親が原作、子が監督という、夢のような映画があるもんなんだなあ、と驚きました。 この映画が生まれて良かった。 ここは素敵な世界です。