Description: 【80年代の中国児童文学の研究】や【厳文井・洪汛濤の中国語童話の翻訳】、【日本における中国児童文学の受容についての論文】など横川砂和子のオフィシャルサイト
翻訳 (656) 中国語 (313) 漢詩 (9) 横川砂和子 (1) 中国児童文学の研究 (1) 厳文井 (1) 洪汛濤 (1) 中国語童話 (1) 名入れの漢詩 (1)
四季の風 (四季的风)
むかしむかし、一人のかわいそうな子どもがいました。その子がまだ小さいころ、お父さんとお母さんが、なくなりました。その子はいつも、さびしく、一人きりで、荒野のあばらやに住んでいました。遊ぶ人もなく、話をする人もありません。でもたった一人、仲良しのふしぎな友だちがいました。それは風でした。風は、その子が大好きで、どんな時でも、このあばらやを通りかかると、いつでもそっと入っていって、二言、三言、話をしたり、遊んでやったり、食べ物をすこしとどけたりしました。・・・ 春になって、その子は、病気になってしまいました。小さな木のベッドに、十日あまりも、寝たままで起き上がれませんでした。ある日、風がやって来て、その子が病気だと知ると、風はベッドのへりに座って、そばにつきそい、やさしく話をしてやりながら、そっと、その子の髪をなでました。・・・ かわいそうな子を助ける四季の風のやさしさを描いた短編童話。続きは著作集 第三巻6ページをご覧ください。
ぶちの雄鶏くん (小花公鸡)